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村松 一弘; 齋 和憲*
JAERI-Data/Code 2002-017, 101 Pages, 2002/08
地球シミュレータ用の可視化システムを開発した。地球シミュレータ上でのシミュレーションと同時にクライアントにおいてその結果を視覚化することができ、計算を行っている最中に、その計算及び可視化の為のパラメータを変更することも可能である。グラフィカルユーザインターフェースはJava appletで構築されており、そのためウェブブラウザさえあればよく、OSに非依存である。本システムはサーバ機能,ポストプロセッシング機能,クライアント機能で構成されている。本稿ではサーバ機能及びポストプロセッシング機能の使い方を中心に報告する。
樋口 健二; 長谷川 幸弘*; 平山 俊雄
JAERI-Review 2000-019, 70 Pages, 2000/12
計算科学技術推進センターでは、並列処理にかかわる基盤技術開発の一環として、平成11年度に次世代計算機の概念検討に着手した。ここで行った代表的な量子計算コードを対象とした挙動解析結果について述べる。また、解析結果、に対する考察、キャッシュミス緩和のための方策の検討結果についても触れる。さらに、概念検討を定量的に進めるために開発中の性能予測シミュレータについても述べる。
大西 亮一*; Guo, Z.*; 木村 俊哉*; 岩宮 敏幸*
Proceedings of 4th International Conference on Supercomputing in Nuclear Applications (SNA 2000) (CD-ROM), 12 Pages, 2000/09
多重原理複合計算の研究として、流体計算と構造計算の連成計算を行う基礎システムを、原研複合並列計算機システム上に統合化し、三次元翼の空力弾性計算を試みた。本論文では、ひととおりのシステム統合化を行うことにより得られた実践的アプローチを示している。主な特徴は次のとおりである。(1)非定常圧縮性流体を高解像度に解くオイラー流体コードと、直接積分法による構造コードをLoose Coupliing方式で統合化した。(2)流体コードと構造コードを分散処理化し同時実行するとともに、並列処理化を図り計算時間の低減に努めた。(3)流れ場と構造が一体化されたハイブリッドな格子を用いて連成計算を行った。(4)流体と構造間のインターフェースのために、移動格子と荷重変換の処理系を実現した。論文中では,基礎方式,実現方式,方式採用に至る議論,三次元翼解析への適用結果,などを述べた。
長谷川 幸弘*; 山岸 信寛*; 武宮 博*; 平山 俊雄; 白井 浩; 清水 勝宏; 小関 隆久
計算工学講演会論文集, p.365 - 368, 2000/05
核融合プラズマ実験解析システム、及び、並列分散処理実行支援環境PPExeの特徴について説明する。核融合プラズマ実験解析システムの並列分散処理化には、(1)処理能力の要求に応じた計算機を組み合わせた効率的な処理を実現する、(2)高速計算能力を必要とする処理は原研の複数のサイトに散在する大規模並列計算サーバの中の負荷の少ない計算機で実行することで処理時間を短縮する、(3)利用者の目的に応じて柔軟に解析プログラムを組み合わせた処理が行える、のような要件が求められる。これらの要求を満足する実験解析システムが、PPExeを用いて容易に構築できることを示し、並列分散処理システム構築におけるPPExeの有効性を示す。
武宮 博*; 山岸 信寛*; 今村 俊幸; 上野 浩一*; 小出 洋; 辻田 祐一; 長谷川 幸弘*; 樋口 健二; 松田 勝之*; 平山 俊雄
JAERI-Data/Code 2000-013, p.52 - 0, 2000/03
計算科学技術推進センターでは、並列処理基盤技術開発にかかわる研究開発の一環として、複数の計算機を用い科学技術計算の並列分散処理を支援する環境PPExeを構築している。TME(Task Mapping Editor)は、PPExeを構成するツールの一つであり、一連の処理の定義や計算機割付けを利用者が対話的に定義できるビジュアルプログラミング環境を提供する。TMEを用いることにより、利用者はプログラム間のデータ依存関係をデータフローに基づき視覚的に定義することができる。また、定義された処理を実行する計算機の指定もGUIを介して容易に行うことができる。定義された一連の処理は、TMEにより決定された実行順序にしたがって、PPExeを構成するほかのサブシステム、メタスケジューラ、計算資源利用状況モニタ、及び実行マネジャにより実施される。本報告書では、TMEの利用方法について述べる。
武宮 博*; 山岸 信寛*; 今村 俊幸; 上野 浩一*; 小出 洋; 辻田 祐一; 長谷川 幸弘*; 樋口 健二; 松田 勝之*; 平山 俊雄
JAERI-Data/Code 2000-010, p.49 - 0, 2000/02
計算科学技術推進センターでは、並列処理基盤技術開発にかかわる研究開発の一環として、複数の計算機を用いた科学技術計算の並列分散処理を支援する環境PPExeを構築している。TME (Task Mapping Editor)は、PPExeを構成するツールの一つであり、一連の処理の定義や計算機割付けを利用者が対話的に定義できるビジュアルプログラミング環境を提供する。TMEを用いることにより、利用者はプログラム間のデータ依存関係をデータフローに基づき視覚的に定義することができる。また、定義された処理を実行する計算機の指定もGUIを介して容易に行うことができる。本報告書では、TMEにおいて実現された種々の機能をまとめ、それらの機能の実装方式について説明する。
今村 俊幸
Journal of Supercomputing, 15(1), p.95 - 110, 2000/00
被引用回数:2 パーセンタイル:30.03(Computer Science, Hardware & Architecture)本論文では分散メモリ型並列計算機に効果的な、縦ブロック分割の並列LU分解(VBPLU)について報告する。本手法は、ブロックアルゴリズムと通信の集団化という二つの最適化手法に基づいており性能向上が見込める。さらに長ベクトル演算を保障する点でベクトル計算機向けと予想できる。論文ではLog GPやSAD等で知られる並列化モデルに基づいた精密なモデル化を行うとともに、ブロック分割によって生じる負荷分散に関する一考察を与えている。さらに実機上での実験を通じてその結果の有効性を示し、スカラ機上で起こるキャッシュの問題について一解釈を与えることができた。VBPLUで行った解析手法は、ライブラリやコンパイラによるアルゴリズムの自動最適化に応用可能なものと考えられる。
大西 亮一*; 木村 俊哉; Guo, Z.*; 岩宮 敏幸*
CEAS/AIAA/ICASE/NASA Langley Int. Forum on Aeroelasticity and Strucrual Dynamics 1999, (2), p.483 - 489, 1999/06
空力弾性解析のための計算モデル構築技法について述べる。モデルは流体力学と構造力学の計算コードを用いて空気力学的な構造変形と応力変化を動的に計算するためのもので、問題として高アスペクト比後退翼の遷音速流中での弾性変形計算に適用した例を示す。また、分散処理を適用し、複合シミュレーションを用いるための複合環境構築のためのアプローチ等を示す。
大西 亮一*; 木村 俊哉; Guo, Z.*; 岩富 敏幸*
A Collection of the 17th AIAA Applied Aerodynamics Conf. Technical Papers, p.492 - 496, 1999/00
遷音速翼の空弾性計算モデルを構築し、並列計算機上で計算を行った例を示す。モデルは圧縮性流体計算と非線形構造計算を行うためのもので、翼の外部内部構造を有限差分法格子と有限要素法格子により作ったものである。講演会では、モデル構築手法、並列計算機上でのインテグレーション手法、モデルの振動モード解析と揚力分布計算、及び分散計算での性能測定等を示す。
長谷川 幸弘*; 中村 幸治; 白井 浩; 濱松 清隆; 原田 裕夫; 菊池 満; 中田 義弘*
日本原子力学会誌, 41(1), p.48 - 56, 1999/00
被引用回数:2 パーセンタイル:21.17(Nuclear Science & Technology)トカマクプラズマのエネルギー閉じ込め性能の改善研究及び電磁流体力学的不安定性の安定化研究に不可欠な磁気流体平衡のデータベースを生成するため、専用の最新高速ワークステーションと平衡計算を高速に処理するために最適化した並列計算法を用いて、JT-60の実験放電と同期して高速でデータ処理を行うシステムを開発した。この高速処理システムはショット間で平衡計算を全て終了する能力を持っている。最近のショットの平衡データベースを自動的に保存する大容量補助記憶システムと動画モニターを連動させることにより、JT-60のオペレータが次のショットの放電制御パラメータを決定する際の有用な情報を提供している。本報では、JT-60実験における本システムの性能を報告する。
武宮 博*; 樋口 健二; 川崎 琢治*
Modeling and Simulation Based Engineering, p.497 - 502, 1998/00
粒子輸送モンテカルロコードの並列実行における動的負荷分散手法について述べる。本手法は、負荷分散実現時における通信コスト、ロードインバランスの和を最適化する点に特徴がある。本手法を粒子輸送モンテカルロコードMCNP46上に実装し、Intel Paragon上で性能評価を行った。その結果について述べる。また、他の動的負荷分散手法との性能比較結果についても述べる。
樋口 健二; 武宮 博*; 川崎 琢治*
日本原子力学会誌, 40(10), p.798 - 808, 1998/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)中性子・光子・電子輸送モンテカルロ・コードの場合高並列計算機上で実際に高い速度向上率を得るためには、負荷分散の最適化が重要であり、実用のモンテカルロ・コードの並列処理においてはこの最適化が困難である場合が多い。実際、性能解析に使用した例では、128台のプロセッサを用いた時の速度向上率は、100倍程度に留まっている。原子力分野で広く用いられているMCNPコードの並列処理を通して、特に中性子輸送問題において負荷の均等化が難しいことを示すとともに、計算時間と通信時間に関わるコストを最小化するよう分配粒子数を動的に変化させる発見的手法の効果を示す。これにより静的手法と比較し15%程度の実行時間短縮があった。
大西 亮一*; 木村 俊哉; 岩宮 敏幸*; Guo, Z.*
Proc. of 16th AIAA Applied Aerodynamics Conf., p.41 - 47, 1998/00
空力弾性解析を行うための連成計算システムの開発に関し、システム構成、並列計算機上での実装方式、高速航空機の主翼の遷音速空弾性計算に適用した例を示す。主翼の一次・二次構成をモデル化し、変形可能な流体格子と構造要素を合体生成し、連成計算のソルバーコードによって計算を行う。空力コードはNavier-Stokes式を有限差分法により解くものを、構造コードは非線形構造式を有限要素法により解くものを用い、両者の同時実行によって連成計算を実現している。このためにMessage Passing Interface(MPI)ライブライリを使い並列処理を大幅に適用した。本研究の特徴は、内部構造も含む複雑構造物の計算モデルを構築し、直接解法による3次元空弾性計算を精密に解く点にある。これにより、翼桁やりで等の配置や、衝撃波生成や翼端渦発生等、現実的な状況でのシミュレーションを行うことを目標としている。
木村 豊秋; 栗原 研一; 川俣 陽一; 秋葉 賢一*; 高橋 実; 寺門 恒久; 芳野 隆治
Fusion Technology, 32(3), p.404 - 415, 1997/11
本論文は、JT-60Uプラズマ電流・位置形状制御システムに関するレビューである。JT-60U制御システムでは、縦長非円形ダイバータ・プラズマの高速平衡制御にVMEバス、CAMAC、イーサネットなど最新のディジタル技術を応用している。0.25msの制御周期を有するフィードバック制御ループ全体の遅れ時間は、水平磁場コイル用電源の応答遅れを含めて1.3msである。本制御システムでは、プラズマ電流や水平位置などの平衡パラメータの非干渉制御のため、マトリックス・ゲインを用いた多変数制御を採用している。また、より柔軟な制御のために「アルゴリズム番号プレプログラム」の概念を新たに導入した。本レビューでは、このようなプラズマ制御システムに関する幾つかの事例を示した。さらに、高度な監視や制御のために開発したプラズマ断面実時間可視化システムについても言及した。
樋口 健二; 大谷 孝之; 長谷川 幸弘*
JAERI-Research 97-062, 103 Pages, 1997/09
従来の光線追跡法による画像生成においては、視点を始点としてスクリーンを構成する各画素を通過する半直線すなわち視点を追跡することで各画素に対する輝度値を計算する。しかし、その場合、(1)光源の幾何形状表現が困難(2)散乱反射の計算に大まかな近似を用いざるを得ない、といった理由から生成される画像の現実感が大きく失われる。そこで、筆者らは、原子力分野で広く用いられているモンテカルロ法により、視線ではなく光線を追跡する順方向光線追跡プログラムを開発した。この手法により、上記問題点を解消するとともに、粒子輸送モンテカルロ・コードの分散低減法を適用し、さらに拘束モンテカルロ装置を利用することで計算時間を大幅に短縮した。
樋口 健二; 浅井 清; 長谷川 幸弘*
Nuclear Science and Engineering, 127(1), p.78 - 88, 1997/09
被引用回数:1 パーセンタイル:14.48(Nuclear Science & Technology)実用のモンテカルロコードのベクトル処理では、間接番地アクセス、複雑な条件分岐文、短いベクトル長、キャツシュミス及びロバスト性・汎用性を保持するための処理のために高い速度向上率を得ることは困難である。筆者らは、過去の研究において、上記5つの問題点のうち、第1、第2及び第3の問題点については、モンテカルロコード専用のハードウェアにより解消できることを示した。本稿では、MORSEコードのベクトル処理結果に基づき、第4及び第5の問題が詳細に議論される。ここでは、キャッシュミスヒット率が粒子輸送問題のベクトル処理において同時追跡される粒子数に強く依存することを示す。第5の問題点については、入力問題に無関係な処理を除くことにより、即ち、入力問題に合わせたコード生成により、速度向上率が大きく改善されることを示す。
花島 進
Proc. of 11th Symp. on Accelerator Sci. and Technol., p.519 - 521, 1997/00
原研タンデム加速器で近年行った制御システムの改良について報告する。ブースターRF制御室への副制御コンソールの設置、CAMACシリアル・ハイウェイ・ドライバーの新型への更新、主コンソールのシャフトエンコーダの改良、中央プロセッサシステムのプロセッサモジュールの更新、トランスピュータによって制御されるデータ点の設置等を行った。これらの改良により、タンデム加速器本体と後段ブースターの連携運動が円滑に行えるようになった。またシステムの信頼性も向上した。
大西 亮一*; 太田 高志*; 木村 俊哉
JAERI-Data/Code 96-031, 53 Pages, 1996/11
Euler-Navier Stokes式を基礎式とした流体コードを、有限要素構造解析コードに連成させ、並列計算機により解く手法を考案した。本報告書では、流体と構造を動的変形格子を用いてMPMD(Multiple Program Multiple Data)方式によって並列統合を図る方法を示した。流体と構造の間で圧力と変形量を交換しながら相互作用を考慮した連成計算を進める。このため、流体格子と構造要素間のインタフェース、圧力データと変位データの変換、格子の変形、流体コードと構造コードの並列化、等について設計を行った。更に航空機の制御システムとの統合方針を示し、より大規模な航空機統合シミュレーションを行う案も示した。
樋口 健二; 川崎 琢治*
JAERI-Data/Code 96-019, 73 Pages, 1996/06
光子・中性子輸送問題を解くモンテカルロ・コードは各粒子に対する計算の独立性を利用したベクトル処理あるいは並列処理が可能である。本報告では既存の汎用粒子輸送モンテカルロ・コードの並列計算への適応性について述べる。並列計算機については、ベクトル型並列計算機とスカラ並列計算機を対象とした。即ち、粒子輸送モンテカルロ・コードMCNPを対象に、(1)4台のベクトル・プロセッサを持つモンテカルロ装置Monte-4上でベクトル並列処理、(2)256台のスカラ・プロセッサを持つParagon XP/S上で並列処理を行った。これら2種類の並列処理に関する手法及び結果について述べるとともに、粒子輸送モンテカルロ・コードの並列計算への適応性について述べる。
市原 潔*; 横川 三津夫; 蕪木 英雄
計算工学講演会論文集, 1(1), p.377 - 380, 1996/05
3次元非圧縮性流体コードに現われる圧力ポアソン方程式の並列化の例を示す。解法として赤黒SOR法、PCG法をとりあげ、ベクトル並列計算機VPP500において、スケーラビリティの評価を行った。赤黒SOR法については、スカラ並列計算機Paragonにおいても並列化を行い、VPP500におけるスピードアップ率と比較した。Paragonの場合は、スケーラビリティを阻害する要因が通信時間の増大のみであるのに対し、VPP500の場合は、それに加えてベクトル化率の低減化が関与することが定量的に示された。また、PCG法の場合は、DOループに含まれる演算のベクトル長が短いために、DOループ分割によるスケーラビリティの阻害がより顕著に現われることが判明した。